素手で触らず記録し、場所で変わる窓口と自治体の回収条件を確認。屋根裏の場合も整理。

庭の隅や家の前の道路で、動物が死んでいるのを見つけた。何の動物なのか、どこへ連絡すればよいのか、自分で片付けるしかないのか。屋根裏からいやなにおいがして、何かが死んでいるのではと気になっている方もいるかもしれません。
この記事では、触る前に確認すること、見つけた場所で変わる窓口、自治体の回収の条件、屋根裏や床下など建物の中の場合の進め方を順に整理します。第1節に、連絡の前に書き出すメモを載せました。
動物の種類の見分け方や、死がいの片付け方の手順は載せていません。自治体が示している出し方は、その自治体の例として紹介します。回収の対象や費用の有無は自治体ごとに違い、変わることもあるため、お住まいの自治体のページで最新の内容を確認してください。
- 触る前に確認すること
- 見つけた場所で変わる窓口
- 自治体の回収の条件を確認する
- 屋根裏や床下など、建物の中の場合
- 動物の死がいでよくある質問
01触る前に確認すること
最初に気をつけたいのは、素手で触らないことです。環境省は「死亡した野鳥を見つけたら」で、死亡した野鳥は素手で触らないよう呼びかけ、野生の鳥は体内や羽毛などに細菌や寄生虫などの病原体があることがあるとしています。厚生労働省の「動物由来感染症ハンドブック2026」も、のら猫・のら犬や野生動物はどのような病原体を持っているか分からないとして、安易に触らないよう呼びかけています。当サイトからは、連絡が済むまで子どもやペットを近づけないことを添えます。
次に、離れた場所から分かることを書き留めます。見つけた日時、場所(自宅の敷地の中か、道路や公園か、建物の中か)、大きさの見た目、首輪のようなものが見えるかです。種類が分からなければ「不明」で構いません。横浜市は、場所を特定するため周辺の目印などを詳しく聞く場合があるとし(2025年12月更新のページ)、千葉市も、詳しい場所や目印を電話で伝えるよう案内しています(2024年7月更新のページ)。写真は無理に撮らず、離れた場所から撮れたものがあれば十分です。
鳥の場合は、同じ場所に何羽いるかも書きます。環境省は、同じ場所でたくさんの鳥が死亡していたら都道府県や市町村役場に連絡するよう呼びかける一方、野鳥はさまざまな原因で死亡し、死んでいても鳥インフルエンザを直ちに疑う必要はないとしています。東京都江東区は、2羽以上の野鳥が死んでいる場合や、ドバトより大きい野鳥が死んでいる場合は、区の保健所に連絡するよう案内しています(2026年3月更新のページ)。
連絡前のメモ(連絡の前に上から書き出し、窓口の回答を右の欄に書き足します。分からない欄は「未確認」のまま残します)
| 項目 | 記入欄 |
|---|---|
| 見つけた日時 | 未確認 |
| 場所(自宅の敷地の中/道路・公園など/建物の中) | 未確認 |
| 道路なら、近くの目印や住所 | 未確認 |
| 自宅なら、持ち家か、賃貸・集合住宅か | 未確認 |
| 大きさの見た目(種類が分からなければ「不明」) | 未確認 |
| 首輪のようなものが見えるか | 未確認 |
| 鳥の場合、同じ場所に何羽いるか | 未確認 |
| 写真(離れた場所から撮れたものだけ) | 未確認 |
| 連絡した窓口と日時、聞いたことと回答 | 未確認 |
確認リスト
- 素手で触らない。子どもやペットを近づけない
- 見つけた日時と場所(敷地の中・道路や公園・建物の中)
- 大きさの見た目。種類が分からなければ「不明」
- 首輪のようなものが見えるか
- 鳥なら、同じ場所に何羽いるか
02見つけた場所で変わる窓口
連絡先は、見つけた場所で変わります。道路の場合、横浜市は、路上等で見つけた動物の死体は無料で収集するとして発見した区の資源循環局事務所に、国道上なら一部の区間を除いて国道事務所(出張所)に連絡するよう案内しています。東京都世田谷区は、区道、区の公園、都道、国道など、場所ごとに連絡先を分けて示しています(2025年2月更新のページ)。どの道路か分からないときは、目印を伝えて自治体の窓口で連絡先を尋ねてください。
自宅の敷地の中は、扱いが違います。世田谷区は、私有地に飼い主が分からない動物の死体があったときは、原則として土地や建物の占有者が自らの責任で適正に処理する必要があるとしたうえで、申し出により清掃事務所が引き取るとしています。江東区も、私道・私有地は土地の管理者が処理することとし、引き取りは清掃事務所に相談するよう案内しています(2026年1月更新のページ)。このように引き取りの相談先を示す自治体もあるので、自分で片付けると決める前に確認してください。
借りている家や、集合住宅の共用の場所で見つけた場合は、先に管理会社や大家、管理組合に伝えます。連絡の前に確かめることは「賃貸で気づいたら。まず連絡する前に」「分譲マンションで害獣に気づいたら。管理組合に伝える前に」にまとめています。
確認リスト
- 道路:国道か、それ以外か。近くの目印
- 公園・河川:管理者ごとに連絡先が分かれていることがある
- 自宅の敷地:清掃の部署に、引き取りを相談できるか
- 賃貸・集合住宅:先に管理会社・大家・管理組合へ
03自治体の回収の条件を確認する
今回確認した自治体では、費用は見つけた場所と飼い主の有無で変わっていました。道路などで見つかった飼い主の分からない動物は、さいたま市(2026年7月更新のページ)、京都市(2025年5月の日付のページ)、神戸市(2026年9月更新のページ)が無料で回収するとしています。京都市は野生動物の死体も、神戸市はイノシシやハト・カラスなども含めて案内しています。自宅の敷地の中は、同じ東京23区でも扱いが分かれます。板橋区は、場所の管理者が原則処理するとしたうえで、自宅の敷地内の飼い主不明の動物死体も清掃事務所への連絡を案内し、収集は無料としています(2025年6月更新のページ)。新宿区は、私有地の管理者や占有者などが適正に処理できないときは、申し出により有料で清掃事務所に引き取りを頼めるとしています(2023年12月更新のページ)。
回収に来てもらえる範囲も確かめます。京都市は、私有地内での収集作業はできないとして、公道まで出すよう案内しています。堺市は、民有地には入れないとして、家の前(道路際)などに出すよう案内し(2026年1月更新のページ)、神戸市も、個人の家の中や他人の敷地の中へ入って収集できないとしています。袋や箱に入れるなど、出し方を決めている自治体もあります。動かすのが難しいときは、そのことも窓口に伝えてください。
申し込み先も自治体ごとに違います。さいたま市は区役所のくらし応援室、横浜市は区ごとの資源循環局事務所が窓口です。神戸市は2025年4月から受付と回収の方法を変え、環境局の各事業所では受け付けていないと案内しています。窓口は変わることがあるため、連絡先を探すときはページの更新日も確かめてください。
確認リスト
- 道路と自宅の敷地、それぞれの費用の有無
- 敷地の中まで回収に来るか、道路際まで出す必要があるか
- 出し方の決まり(袋や箱など)
- 申し込み先の部署と受付時間
- ページの更新日
04屋根裏や床下など、建物の中の場合
建物の中は、自治体の回収とは分けて考えます。板橋区は、屋根裏や縁の下、狭い隙間など収集が困難な場所は引き受けられない場合があるとして、事前にそうした場所から出しておくよう案内しています。今回確認した自治体のページには、屋根裏や床下から取り出す作業まで行うという案内は見当たりませんでした。
においがするだけで、姿が見えていない場合もあります。においだけで死がいがあると決めつけないでください。天井裏や床下を自分でのぞいたり、入ったりすることは、当サイトではすすめていません。高い場所や狭い場所での作業になるためです。においやしみの記録の取り方は「天井のしみ・においに気づいたら。相談前に整理すること」にまとめています。
賃貸や集合住宅なら、まず管理会社や大家、管理組合へ伝えます。持ち家で民間に頼む場合は、取り出し、清掃・消毒、動物が入り込んだ場所の確認のうち、どこまでが見積に含まれるかを確かめます。業者を選ぶときの確認点は「業者選びで確認したい、6つのポイント」にまとめています。すでに契約や請求で困っている場合は、消費者ホットライン188で最寄りの消費生活センター等を案内してもらえます。
確認リスト
- においだけで決めつけず、天井裏や床下に入らない
- 賃貸・集合住宅なら、先に管理会社・大家・管理組合へ
- 見積に、取り出し・清掃消毒・入り込んだ場所の確認のどこまでが入るか
- 作業の内容を書面で受け取り、その場で決めない
05動物の死がいでよくある質問
片付け、首輪のある犬や猫、生きている場合、夜や休日の連絡について答えます。
- 死がいを自分で片付けてもよいですか。
- 自宅の敷地の中でも、世田谷区や江東区のように、申し出や相談を受けて清掃事務所が引き取る自治体があります。片付けると決める前に、お住まいの自治体の清掃の部署に確認してください。公的機関の注意として確認できたのは、野鳥など野生動物の死亡個体を片付ける際は素手で直接触らず、使い捨て手袋等を使うこと(環境省「野鳥との接し方について」)と、動物に触ったら必ず手を洗うこと(厚生労働省のハンドブック)です。近くにふんも見つかった場合は「ふんを見つけたとき。触る前に確認したいこと」も参考にしてください。
- 首輪をした犬や猫だったときは、どうすればよいですか。
- 飼い主がいる可能性があります。動物愛護管理法は、道路や公園などの公共の場所で犬や猫などの死体を見つけた人に、所有者が分かっているときは所有者に、分からないときは都道府県知事等(都道府県や政令市などの長)に通報するよう努めることを求めています。東京都文京区は、猫は一見しただけでは飼い猫か野良猫かの判別ができず、首輪があれば飼い主がいることが分かるとし、交通事故などで死亡した場合は清掃事務所や道路管理部署が処理しているとしています(2024年3月更新のページ)。窓口に連絡するときは、首輪があったことをそのまま伝えてください。
- まだ生きているように見えるときは、どうすればよいですか。
- 清掃の部署では引き取らない自治体があります。千葉市は、生きている場合は環境事業所では引き取れないとして、動物保護指導センターへの相談を案内しています。堺市も、生きている犬猫や傷を負った犬猫などは、動物指導センターに相談するよう案内しています。野鳥について環境省は、不必要に追い立てたり、つかまえようとしたりするのは避けるよう呼びかけています。近づかずに、自治体の窓口に相談してください。
- 夜や休日に見つけたときは、どうすればよいですか。
- 受付の時間は自治体ごとに決まっています。横浜市は、受付時間外は対応できないとして、受付時間内に連絡するよう案内しています。さいたま市は、平日の時間外や土日・祝日は区役所の代表電話に連絡するよう案内しています。京都市は、受付時間外で通行の支障になるようであれば、道路を管理する各区の土木事務所に連絡するよう案内しています。自宅の敷地の中なら、受付時間を待って連絡してください。
KEEP READING次に読みたいガイド
参考にした公的情報(一次資料)
- 環境省「死亡した野鳥を見つけたら」
- 環境省「野鳥との接し方について」
- 厚生労働省「動物由来感染症ハンドブック2026」
- e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」
- 横浜市「動物の死体」
- 千葉市「中央区・美浜区の犬・猫等の小動物の死体(ペット・道路上)の収集」
- 江東区「犬猫等の動物死体処理」
- 江東区「動物の死体の引き取りについて」
- 世田谷区「ペットが亡くなったら・飼い主不明の動物死体を発見したら」
- 新宿区「動物死体の引き取り」
- さいたま市「犬、猫などの死体処理」
- 京都市「犬・猫などの死体について」
- 神戸市「ペット(犬・猫など)が亡くなったときは」
- 堺市「飼い主不明の亡くなった犬猫などの小動物について」
- 板橋区「動物死体、し尿処理」
- 文京区「ペットが逃げたとき」
- 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意」
- 消費者庁「消費者ホットライン(188)」
確認日 2026-10-05。自治体の事業や制度は変わることがあるため、依頼や手続きの前に各ページの最新の内容をご確認ください。
