電話の前に書くこと、最初の1分の順番、聞くこと、残す記録を1枚のメモで整理。

天井の上の物音や、庭で見かけた動物のこと。業者か役所に電話しようと決めても、いざとなると「何から話せばよいのか」「うまく説明できるだろうか」と手が止まることがあります。話がまとまらないうちに、訪問の日だけが先に決まってしまわないか、という心配もあるかもしれません。
この記事では、電話の前に書き出す5つのこと、最初の1分で伝える順番、電話で聞いておくこと、切ったあとに残す記録を順にまとめます。記入用の「電話メモ」と、そのまま読み上げられる文例を、民間の窓口向けと自治体の窓口向けに1つずつ用意しました。
同じメモを使えば、複数の窓口に同じ内容を伝えられ、返ってきた答えも比べやすくなります。動物の種類を見分ける方法や、料金の目安は載せていません。最初の電話は、依頼を決める場ではなく条件を聞く場と考え、分からないことは「分からない」のまま伝えてください。
- 電話の前に書き出す5つのこと
- 最初の1分で伝える順番
- 電話で聞いておくこと
- 電話のあとに残す記録
- 電話相談でよくある質問
01電話の前に書き出す5つのこと
電話の前に、住所、建物、気づいたこと、見たか音だけか、聞きたいこと、の5つを紙に書き出します。うまく話そうとしなくても、書いたものを上から読めば用件は伝わります。下の「電話メモ」の上5行が、その記入欄です。
住所は、最初の電話では市区町村(政令指定都市なら区)までで話を始められます。番地や部屋番号は、訪問を頼むと決めてから伝える形でも構いません。建物は、戸建てか集合住宅か、持ち家か賃貸か、誰が住んでいるかを書きます。賃貸で、管理会社や大家にまだ連絡していない場合は、先に「賃貸で気づいたら。まず連絡する前に」を確認してください。
気づいたことは、いつから、家のどこで、何に気づいたかを書きます。姿を見たのか、ふんや足跡のようなものを見たのか、音だけなのかも分けておきます。見ていなければ「種類は不明」と書いてください。確かめるために屋根裏をのぞいたり、ふんに触れたりする必要はありません。音の書き留め方は「屋根裏の物音。相談前に整理したいこと」にまとめています。聞きたいことは、第3節の5つを目安に絞り、番号を振っておきます。
電話メモ(上の5行は電話の前に書きます。6行目から下は、電話した窓口ごとに書き分けます。空欄は「未確認」のまま残します)
| 項目 | 記入欄 |
|---|---|
| 住所(市区町村まで。番地は訪問を決めてから) | 未確認 |
| 建物(戸建て・集合住宅、持ち家・賃貸、住んでいる人) | 未確認 |
| 気づいたこと(いつから・家のどこで・何に) | 未確認 |
| 見たか音だけか(姿/ふんや足跡のようなもの/音だけ。見ていなければ「種類は不明」) | 未確認 |
| 聞きたいこと(番号を振って5つまで。民間の窓口には、質問の前に「今日は依頼ではなく、条件を伺いたい」と伝える) | 未確認 |
| 電話した日時 | 未確認 |
| 相手の会社名(自治体なら課名) | 未確認 |
| 担当者名 | 未確認 |
| 回答:訪問調査・見積の費用と、出張費 | 未確認 |
| 回答:種類が不明でも調査を頼めるか | 未確認 |
| 回答:見積のあとで断れるか、その場合の費用 | 未確認 |
| 回答:見積を書面でもらえるか | 未確認 |
| 訪問日(決めた場合の日時。決めていなければ「未定」) | 未確認 |
| 次にすること(いつ・誰が・誰に連絡するか) | 未確認 |
確認リスト
- 住所:市区町村(政令指定都市は区)まで。番地は訪問を決めてから
- 建物:戸建てか集合住宅か、持ち家か賃貸か、住んでいるのは誰か
- 気づいたこと:いつから・家のどこで・何に
- 見たか音だけか:見ていなければ「種類は不明」と書く
- 聞きたいこと:第3節の5つを目安に、番号を振る
02最初の1分で伝える順番
電話がつながったら、住所と建物、気づいたこと、見たか音だけか、今日の電話の目的、聞きたいこと、の順に話します。質問に入る前に「今日は条件を伺いたい」と目的を伝えておくと、訪問の日取りの話になる前に、質問の時間を取りやすくなります。
民間の窓口には、次のように読み上げます。「〇〇市の戸建て(持ち家)に住んでいる者です。〇月〇日ごろから、〇〇(2階の天井の上など)で、〇〇(夜の物音など)に気づきました。動物の姿は見ていないので、種類は分かりません。今日は依頼ではなく、調査と見積の条件を伺いたくてお電話しました。いくつか質問してもよろしいですか。」姿を見た場合は、「動物の姿は見ていないので」を「〇月〇日に〇〇で動物を見ましたが」に言い換えます。ほかの会社にも問い合わせる予定なら、そう添えて構いません。
自治体には、被害の場所をはっきり伝えます。堺市は、アライグマの被害について、生活環境の被害と農作物の被害では相談窓口が異なると案内しています(2026年8月更新のページ)。埼玉県は、アライグマの被害や捕獲の相談は市町村へ、担当課は市町村によって異なるので代表の連絡先へ、と案内しています(2026年7月掲載のページ)。窓口の分かれ方はお住まいの自治体のページで確認し、分からなければ代表の窓口で次のように伝えます。「〇〇町の戸建て(持ち家)に住んでいます。〇月〇日ごろから、〇〇(天井裏・庭など)で〇〇に気づきました。動物の姿は見ていません。こうした相談の担当の課を教えていただけますか。」担当につながってから聞く項目は、「お住まいの地域から、相談先を確認する」にまとめています。
家族の家のことで代わりに電話するときは、「〇〇(母・父など)の家のことで、家族の私が代わりにお電話しています。家は〇〇市の戸建てで、本人の持ち家です」のように、本人との関係と、その家の住所・建物を最初に伝えます。
確認リスト
- メモの順に、上から読み上げる
- 質問の前に「今日は依頼ではなく、条件を伺いたい」と伝える
- 自治体には被害の場所(建物の中・庭や敷地・畑)を伝え、担当の課を案内してもらう
- 代わりに電話するときは、本人との関係と家の住所・建物を先に伝える
03電話で聞いておくこと
民間の窓口に聞くのは、訪問の前に知っておきたい5つです。費用、種類が分からない場合の扱い、訪問できる日、見積のあとで断れるか、見積を書面でもらえるか。当サイトが広告主6社の公開ページを確認したところ(2026年10月)、調査や見積の費用の書き方は、費用はかからないと書く会社、条件や例外の注記を添える会社、記載が見当たらない会社に分かれていました。見積のあとで依頼しない場合の扱いまで書いている会社は一部でした。
国民生活センターは、修理や害虫・害獣の駆除などで事業者に自宅へ来てもらうサービスについて、見積もりに料金がかかるのか、キャンセル料がかかるのかなどを、来てもらう前に事業者に確認するよう呼びかけています(2018年12月の資料)。同じ資料には、コウモリ駆除の見積もりを頼む電話で「見積もり後に作業を断っても大丈夫」と言われたのに、訪問時に作業を断れない状況になって契約した、という相談が載っています。電話で聞いた答えは、誰がいつ言ったかと一緒にメモに残してください。
国民生活センターは、電話で金額を説明された場合でも、現場の状況次第では、その料金で依頼できるとは限らないと注意しています(2024年4月の資料)。同じ資料には、害虫の事例ですが、訪問時に、電話で聞いた金額とかけ離れた見積書を渡されたという相談があります。電話で料金の説明がないまま、作業後に高額な請求を受けた害虫の事例もあります(2025年3月の資料)。電話で聞いた金額は目安としてメモし、訪問時に書面の見積で確かめます。
訪問の日は、その電話で決めなくても構いません。いったん切って、メモを見直してから決められます。会社を見比べるときの確認点は「業者選びで確認したい、6つのポイント」に、訪問時に契約を迫られたときの伝え方は「その場で契約を迫られたら。保留の伝え方と断り方」にまとめています。
確認リスト
- 訪問調査・見積に費用がかかるか、出張費は別か
- 動物の種類が「不明」のままでも調査を頼めるか
- 訪問できる日(その電話で決めなくてよい)
- 見積のあとで断れるか、その場合に費用がかかるか
- 見積を書面でもらえるか
04電話のあとに残す記録
電話を切ったら、覚えているうちに「電話メモ」の6行目から下を書きます。答えがあいまいだった項目は、推測で埋めずに空欄のまま残します。
電話の終わりに、聞いた内容を短く復唱すると、聞き違いに気づきやすくなります。「訪問調査と見積の費用は〇〇、見積のあとでお断りした場合は〇〇、ということでよろしいですか」のように確かめ、相手の返事もメモします。国民生活センターの2018年の資料には、ネズミ駆除の相談で、訪問時の見積が口頭だけで、見積書も契約書も受け取っていなかった例があります。見積を書面でもらえると聞いたら、それも書き残します。
2社目、3社目に電話するときも、同じメモを同じ順番で読み上げます。受け取った見積の比べ方は「害獣駆除の見積を、同じ条件で比べる」にまとめています。
電話や訪問のあとで、契約や請求のことで困った場合は、新しい相談先を探す前に、消費者ホットライン188で最寄りの消費生活センターなどを案内してもらってください。賃貸で管理会社や大家にまだ連絡していない方は、先にそちらへ連絡します。どちらにも当てはまらず、電話する会社の候補を探している方は、当サイトの比較ページで、各社の案内対象の地域と動物を確認できます。
確認リスト
- 電話した日時、相手の会社名(自治体なら課名)、担当者名
- 質問ごとの答え(あいまいな項目は空欄のまま)
- 訪問日を決めたか、未定か
- 次にすること(いつ・誰が・誰に)
05電話相談でよくある質問
料金の聞き方、訪問日の決め方、家族の代わりの電話、通話の記録について答えます。
- 電話で料金を聞いてもよいですか。
- 聞いて構いません。ただ、第3節で紹介したとおり、電話で説明された金額で依頼できるとは限りません。電話では、訪問調査や見積そのものに費用がかかるか、出張費が別かを先に確かめ、作業の金額は訪問時に書面の見積で確認してください。
- 電話口で「今日伺えます」と訪問を勧められたら、どうすればよいですか。
- その場で決めなくて構いません。「聞きたいことを先に確認して、家族と相談してから折り返します」と伝えてください。国民生活センターは、害虫や害獣が突然出てきても、本当に緊急を要するものなのかを冷静に考え、複数社から見積もりを取る前提で業者に連絡するよう呼びかけています。
- 高齢の親の家のことを、家族が代わりに電話してもよいですか。
- 代わりに電話するときは、まず「本人の家族で、代わりに電話しています」と関係を伝え、その家の住所と建物、持ち家か賃貸かを話します。本人でないと受け付けられないと言われたら、本人から何を伝えればよいかを聞いてメモします。訪問の日は、本人と相談してから決めると伝えます。国民生活センターは、少しでもおかしいと思ったら、家族や知人、最寄りの消費生活センターなどに相談するよう呼びかけています。電話メモの写しを本人の電話のそばに置くと、折り返しを本人が受けても同じ内容で話せます。
- 通話は録音したほうがよいですか。
- この記事では、録音についての法的な説明はしません。基本は、電話メモに日時・相手・答えを書き残すことです。あわせて、見積や条件を書面やメールで送ってもらえるかを聞いておくと、行き違いに気づきやすくなります。すでにトラブルになっている場合の記録の残し方は、消費生活センターなどの相談窓口で確認してください。
KEEP READING次に読みたいガイド
参考にした公的情報(一次資料)
- 堺市「特定外来生物「アライグマ」について」
- 埼玉県「埼玉県アライグマ防除実施計画」
- 国民生活センター「水漏れ修理、解錠など「暮らしのレスキューサービス」でのトラブルにご注意(報告書本文)」
- 国民生活センター「水漏れ修理、解錠など「暮らしのレスキューサービス」でのトラブルにご注意」
- 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意(報告書本文)」
- 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意」
- 国民生活センター「作業後に高額請求する害虫駆除トラブル」
- 消費者庁「消費者ホットライン(188)」
確認日 2026-10-01。自治体の事業や制度は変わることがあるため、依頼や手続きの前に各ページの最新の内容をご確認ください。
