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害獣の相談は市役所か業者か。公的な窓口と民間の役割の違い

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業者の選び方

自治体が扱うこと・扱わないこと、管理側と業者の役割を整理し、最初の窓口を表で選びます。

害獣の相談は市役所か業者か。公的な窓口と民間の役割の違いのイメージ
説明用の生成イメージです

天井裏の物音や庭の被害に気づいて調べると、市役所に相談すれば駆除してもらえるらしい、という話と、駆除業者の広告の両方が目に入ります。役所に頼めるのか、業者を呼ぶのか、その前に大家さんや管理組合へ伝えるべきなのか。最初の連絡先で迷うところです。

この記事では、自治体が扱うことと扱わないこと、建物の持ち主や管理する側が決めること、民間の業者に頼む作業を順に整理します。第4節には、住まいの形と被害の場所から最初の窓口を選ぶ振り分け表を載せました。

自治体の事業は、同じ都道府県の中でも市区町村によって違います。紹介する例はその自治体の案内なので、お住まいの市区町村のページで最新の内容を確認してください。動物の種類の見分け方や、自分で行う作業の手順は扱いません。

このガイドで確認すること
  • 自治体が扱うことと、扱わないこと
  • 管理会社・管理組合・所有者が決めること
  • 民間の業者に頼む作業
  • 住まいの形と被害の場所で、最初の窓口を選ぶ
  • 公的な窓口と民間の違いでよくある質問

01自治体が扱うことと、扱わないこと

自治体の役割の一つは、法律に基づく手続きの窓口です。野生の鳥獣の捕獲は、鳥獣保護管理法で原則として禁止されています。狩猟鳥獣を許可なしで捕獲できるのは、狩猟ができる区域と期間の中で決まりに従う場合などに限られ、それ以外で被害を防ぐ目的で捕獲するには、許可などの法律上の手続きが必要とされています。環境省によると、許可を出すのは都道府県知事(国指定の鳥獣保護区や希少鳥獣などは環境大臣)で、多くの都道府県が権限の一部を市町村長に移しています。そのため、許可の窓口が都道府県か市区町村かは、地域や動物で変わることがあります。

もう一つは、自治体が行う捕獲などの事業です。アライグマは特定外来生物で、外来生物法は、都道府県が必要な場合に防除を行うことと、市町村が行う防除について国の確認を受けられることを定めています。ただ、事業の中身は自治体ごとに違います。足立区は、ハクビシン・アライグマの事業で、屋外のほか屋根裏や床下などの屋内にもわなを置けると案内しています(2026年9月更新のページ。住宅の構造によっては置けない場合があります)。一方、八王子市は、わなを置く場所を屋外に限り、屋内への立ち入り調査、侵入した動物や侵入口の特定、天井裏などの清掃・消毒、建物の補修は行っていないとしています(2026年3月更新のページと令和8年度のチラシ)。わなの事業で確かめることは「自治体の箱わな貸出を使う前に。申し込みと見回りの確認」にまとめています。

動物によっては、自治体が捕獲や駆除をしないこともあります。京都市のQ&A集は、天井裏などに住み着いたイタチ・タヌキ・コウモリと、家のネズミについて、行政機関による捕獲や駆除は行っていないとしています(2026年4月改訂版)。大阪市は、ネズミなどの防除方法の相談を各区で受け付ける一方、薬剤の配布や駆除は行っておらず、駆除は土地の所有者または管理者が自らの責任で行うよう案内しています(2026年3月更新のページ)。アライグマについては、市の健康局が捕獲檻の貸し出しと回収を案内しています(2026年9月のページ)。

確認リスト

  • 相談したい動物と被害の場所が、事業の対象か
  • 申し込める人(所有者・管理者・住んでいる人)
  • 自治体が行わない作業と、自己負担になる部分
  • 捕獲の許可の窓口(都道府県か市区町村か)

02管理会社・管理組合・所有者が決めること

自治体の事業には、申し込める人の条件があります。足立区は、わなを置く場所の所有者または管理者が申請でき、戸建て住宅ならお住まいの方、マンション等なら管理会社・管理組合が当たると案内しています。神戸市は、アライグマ・ハクビシンの捕獲を、自分が所有・管理する敷地内に限り、ほかの人が所有・管理する空き家や空き地は、その所有者・管理者から連絡するよう求めています(2025年10月更新のFAQ)。隣の空き家が気になる場合は「隣の空き家が原因かもしれないとき。相談先と伝え方」をご覧ください。

借りている家や集合住宅では、侵入口をふさぐ工事のように、建物に手を加える作業が関わることがあります。国民生活センターは、害虫の事例ですが、賃貸住宅なら事業者へ依頼する前に管理会社や大家等に相談するのも一法としています。東京都の冊子も、ネズミの例ですが、集合住宅では入居者全体での対応が必要で、分譲は管理組合、賃貸は家主が主体となって建物全体の被害状況を調べると説明しています(令和7年12月発行)。

管理する側と決めるのは、調査や業者の手配を誰がするか、費用の扱い、依頼先の指定があるか、自治体の事業に誰が申し込むかです。賃貸の方は「賃貸で気づいたら。まず連絡する前に」、分譲マンションの方は「分譲マンションで害獣に気づいたら。管理組合に伝える前に」に連絡メモと文例があります。持ち家の戸建てなら、所有者であるご自身やご家族が決めます。離れて暮らす親の家なら「離れて暮らす親の家で害獣に気づいたら。家族ができる準備」も参考にしてください。

確認リスト

  • 住まいの形:持ち家か賃貸か、戸建てか集合住宅か
  • 賃貸・分譲は、管理会社・大家・管理組合に連絡したか
  • 調査や業者の手配と費用の扱いを、誰が決めるか
  • 自治体の事業に申し込む場合、申請するのは誰か

03民間の業者に頼む作業

自治体の事業に含まれない作業は、利用する側で手配することになり、民間の業者が相談先の一つになります。足立区は、事業の利用者が行うこととして、侵入口をふさぐ工事、ふん尿の撤去、清掃・消毒、再発防止の対策を挙げ、侵入口をふさぐなどの作業を業者に頼む費用は自己負担としています。京都市のQ&A集も、天井裏などのイタチ・タヌキ・コウモリについて、自分での対策が難しい場合は害獣虫駆除業者や工務店などに依頼するよう案内し、費用は自己負担としています。

頼み方について、京都市のQ&A集は、事前に電話で原因の動物や被害の状況を伝えて対策の内容を相談し、費用が高額になる場合があるので事前に見積もってもらうよう勧めています。国民生活センターは、複数の見積もりを取って比べる時間を与えない事業者とは契約しないよう呼びかけています。捕獲を含む作業なら、許可などの手続きを誰が行うかも、契約の前に尋ねてください。

自治体の制度との順番にも気をつけます。足立区は、侵入口をふさぐ工事の費用の助成について、区の事業で屋内への侵入口が確認されたことなどを条件とし、工事の契約を結ぶ前の申請を求めています(2026年4月更新のページ)。お住まいの自治体に同じような制度があるかは、契約の前に確かめてください。探し方は「害獣対策に自治体の補助や助成はある?探し方と確認すること」に、依頼から完了までの流れは「害獣駆除の依頼から完了までの流れ。段階ごとに確認すること」にまとめています。

確認リスト

  • 自治体で対象外と言われた作業を書き出したか
  • 頼みたい作業:調査・追い出し・清掃・消毒・侵入口の工事など
  • 捕獲を含む場合、許可などの手続きを誰が行うか
  • 契約の前に、助成制度と申請の順番を確かめたか

04住まいの形と被害の場所で、最初の窓口を選ぶ

下の表は、住まいの形、被害の場所、困っていることから、最初に連絡する窓口の目安をまとめたものです。当サイトの考え方による目安で、自治体の事業の対象になるかや、費用を誰が負担するかを決めるものではありません。

困っていることによって、順番が変わります。すでに契約や請求で困っている場合は、新しい業者を探す前に、消費者ホットライン188で身近な消費生活センターなどを案内してもらえます。賃貸で管理会社や大家にまだ連絡していない方は「賃貸で気づいたら。まず連絡する前に」を、分譲マンションの方は「分譲マンションで害獣に気づいたら。管理組合に伝える前に」を先にご覧ください。

持ち家の戸建てで、自治体の対象外だった作業や、種類が分からない段階の調査を民間に相談したい場合は、「害獣駆除の見積を、同じ条件で比べる」で比べ方を確かめてください。そのうえで、当サイトの比較ページで、各社の案内対象の地域と動物を確認できます。担当課の探し方は「お住まいの地域から、相談先を確認する」にまとめています。

最初の窓口を選ぶ振り分け表(当サイトの目安です。上の行から順に見て、当てはまる行の右の欄に、ご自身の場合の窓口と連絡した日を書きます。空欄は「未確認」のまま残します)

今の状況(住まい・場所・困りごと)最初に連絡する窓口の目安自分の場合(窓口・連絡した日)
契約や請求のことで困っている(住まいの形を問わず)消費者ホットライン188未確認
賃貸の部屋や家で、天井裏・壁の中・ベランダ・庭などに気づいた管理会社・大家(手配と費用の扱いを先に確認)未確認
分譲マンションの自分の部屋やベランダで気づいた管理会社・管理組合(共用部分が関わるか、手配を誰がするかを確認)未確認
持ち家の戸建てで、天井裏・壁の中・床下の物音やしみ、におい市区町村の担当課で、事業の有無と対象、行わない作業を確認。対象外の作業は、民間の業者に調査と見積を相談未確認
持ち家の戸建てで、庭や家庭菜園が荒らされた市区町村の担当課(屋外の被害を扱うかを確認)未確認
田畑の農作物の被害市区町村の農業の担当(生活の被害と窓口が分かれることがある)未確認
隣の空き家や、ほかの人の土地から動物が来ているようだ市区町村の窓口(その土地の所有者・管理者でないと申し込めない事業がある)未確認
離れて暮らす親の家で気づいた親と一緒に、持ち家か賃貸かを確かめてから、上の行へ未確認

確認リスト

  • 契約や請求で困っていれば、先に188へ
  • 賃貸・分譲は、管理する側への連絡を先に
  • 自治体のページで、事業の有無・対象・更新日を確認
  • 当てはまる行の右の欄に、窓口と連絡した日を書く

05公的な窓口と民間の違いでよくある質問

市役所に頼めること、費用、業者の紹介、自分での捕獲について答えます。

市役所に連絡すれば、駆除してもらえますか。
一律には言えません。動物や被害の場所で、自治体の対応は変わります。京都市は、アライグマは外来生物法に基づいて捕獲する一方、檻は原則として屋外に置き、天井裏などに入り込んでいる場合の追い出しは各自で行うよう案内しています(2026年4月改訂版のQ&A集)。お住まいの市区町村のページで、対象の動物と場所、行わない作業を確認してください。
自治体の事業は無料ですか。
無料の範囲には条件があります。足立区は、わなの事業の費用を無料としたうえで、えさの費用と、侵入口をふさぐなどの作業を業者に頼む費用は自己負担としています(2026年9月更新のページ)。神戸市は、アライグマ・ハクビシンを自分の敷地で捕獲したい場合に、わなの設置や貸し出しを無償で行うとしていますが、えさは依頼者の負担です(2025年10月更新のFAQ)。申し込む前に、自己負担になる部分を確かめてください。各地の事業の違いは、「お住まいの地域から、相談先を確認する」で、4つの点から読み比べられます。
自治体に業者を紹介してもらえますか。
自治体によって違います。京都市のQ&A集は、行政が特定の業者を紹介することはできないとしています。足立区も、助成の対象になる工事について、特定の事業者を区から紹介することはできないとし、問い合わせ先として業界団体を載せています(2026年4月更新のページ)。神戸市は、市が捕獲の対象としていないカラス、ハト、イタチなどについて、民間駆除事業者の窓口を案内するとしています(2026年9月更新のページ)。業者の見比べ方は「業者選びで確認したい、6つのポイント」にまとめています。
自治体が捕獲しない動物なら、自分で捕まえてもよいですか。
そうとは限りません。野生の鳥獣の捕獲は、鳥獣保護管理法で原則として禁止されています。狩猟鳥獣を許可なしで捕獲できるのは、狩猟ができる区域と期間の中で決まりに従う場合などに限られます。それ以外で被害を防ぐ目的で捕獲するには、許可などの法律上の手続きが必要とされています。何かする前の確認は「害獣を自分で追い出す前に。法律と安全の確認」に、ネズミの扱いは「ネズミを見た・言われたとき。調査前に整理すること」にまとめています。
YOUR NEXT STEP
整理した内容で、次の窓口へ。

自治体の窓口と民間の窓口の役割を確かめてから、必要な範囲だけ相談を進めます。

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参考にした公的情報(一次資料)

確認日 2026-10-05。自治体の事業や制度は変わることがあるため、依頼や手続きの前に各ページの最新の内容をご確認ください。

害獣対策のしるべ
害獣の相談先選びと相談準備の情報サイト。国や自治体、国民生活センターなどの一次資料を確認して記事を作り、不安をあおる表現や根拠のない順位付けはしません。